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ppm
ppmという単位、parts per million 百万分の一の含有率という意味です
1キログラムは1000グラム、なので、たとえば、1キログラムの中に、1ppmの含有率で物質が含まれるとすると
1000 X 0.000001 = 0.001グラム
1グラムは1000ミリグラムなので、0.001グラムは 1ミリグラム
つまり、1キログラムの1ppmは、1ミリグラム

散骨の際に話題に上るのは、有害な六価クロムです
人骨に元来含まれる物質ではなく、火葬場で御遺体が横たわるトレイのステンレスSUS310S(鉄とクロムなどの重金属の合金)表面の三価クロムが、高温下で、御遺骨に含まれる塩基性アルカリ土類金属化合物により酸化され、生成される化合物だそうです

三幸社でも、粉骨した御遺骨の六価クロム検出検査を行っております
六価クロム(Cr6+)検出試薬でしらべた結果、5ppm程度が、今までの所、検出された六価クロムの最大値です
成人男子の御遺骨は、多い方で約3キロ、3000グラム
3000 X 0.000005 = 0.015グラム = 15 ミリグラム 15mg

環境省の水質汚濁防止法が定める排水基準は、0.5mg/ℓ なので、
15ミリグラムの六価クロムは、30リットルの水に溶かすと、排水基準を満たすことになります
海水に直接散骨する海洋散骨においては、30リットルの水、とは比べ物にならない量の水に、御遺骨を溶かすことになります
(厚生労働省の定める水道水質基準値については、0.05ミリグラム/ℓの基準値が、2020年の4月から、0.02mg/ℓに強化されます)

では、土壌含有量の基準値はどうかというと、250mg/kg 以下
1キログラムの土の中に、250ミリグラムの六価クロムが含有する状態までは、基準値内です
15ミリグラムの六価クロムは、60グラムの土壌含有が、基準内ということになります
また、土壌中の六価クロムは、有機物に触れると還元されて、無害な三価クロムになるそうで、九州大学の研究では、腐葉土や米ぬかを利用して、有機物の好気発酵を促進すると、還元が進み、容易に三価クロムに変わるという事です

一方、研究機関の調査では、火葬場のトレイ上に残された、残骨灰、(直接トレイのステンレスと御遺骨に含まれるアルカリ土類金属化合物が触れていたと考えられる部分)からは、基準値を大きく超える割合の六価クロムが検出されるので、火葬場から排出される灰については、対策が必要、という報告もあります

大量の海水に直接散骨する海洋散骨や、樹木葬のように、土壌に直接散骨、埋骨する状況下では、御遺骨の六価クロムが厚生労働省や環境省の基準値を上回る事はないと思われ、三幸社では、極端に六価クロムが高い御遺体が検出されない限り、還元剤による無害化は行っておりません
急速に広がる、粉骨、散骨のビジネスから発信される情報が、SNS等にのり、独り歩きして、人骨はとても有害、というイメージが定着してしまう事態を危惧しており、長く葬祭業に関わってきた三幸社としては、残念な気がします

とはいえ、粉になったお骨を、直接吸い込むような状況、肌に触れる状況が起きると、各省庁が想定している状況とは異なる危険性があると思いますので、粉骨後の御遺体の扱いには、やはり注意が必要なことは間違いありません